Cycling Guide
しまなみ海道サイクリングガイド
尾道〜今治、瀬戸内の島々を橋で結ぶ約70kmのサイクリングロード。 初めての人でも走り切れるルートと、知っておきたい情報をまとめました。
しまなみ海道サイクリングとは
しまなみ海道は、広島県尾道市と愛媛県今治市を結ぶ西瀬戸自動車道の愛称で、 向島・因島・生口島・大三島・伯方島・大島の6つの島を9本の橋でつないでいます。 全長約60kmの橋梁区間に、自動車専用道路と並行する形で自転車・歩行者専用道(サイクリングロード)が整備されており、誰でも安全に島から島へ自転車で移動できます。
2014年にCNN(米国の報道機関)が選ぶ「世界で最も素晴らしい自転車道7選」に選出されて以来、 国内外から年間数十万人のサイクリストが訪れるようになりました。 台湾・欧米・東南アジアからの旅行者も多く、今や世界水準のサイクリングルートとして認知されています。



ルート概要と距離
一般的なルートは尾道→今治(または今治→尾道)の一方向で、 総距離は約70km(島内の走行を含む)です。1日で完走する人もいれば、 途中の島で宿泊して2日かけてゆっくり走る人もいます。
| 区間 | 橋 | 距離の目安 |
|---|---|---|
| 尾道 → 向島 | 尾道渡船(フェリー) | 約200m(渡船) |
| 向島 → 因島 | 因島大橋 | 島内含め約12km |
| 因島 → 生口島 | 生口橋 | 島内含め約10km |
| 生口島 → 大三島 | 多々羅大橋 | 島内含め約15km |
| 大三島 → 伯方島 | 大三島橋 | 島内含め約10km |
| 伯方島 → 大島 | 伯方・大島大橋 | 島内含め約12km |
| 大島 → 今治 | 来島海峡大橋 | 島内含め約15km |
※距離は島内サイクリングロードの走行を含む目安。立ち寄りスポットや迂回で前後します。
尾道スタートの最初の注意点
尾道と向島の間には尾道大橋がありますが、歩道の道幅が狭く自転車での通行は危険なため、 サイクリングでは事故防止も兼ねて渡船(フェリー)の利用が推奨されています。 尾道駅近くの乗り場から自転車ごと乗船でき、所要約5分・料金は大人100円+自転車10円(計110円)です。 運航本数は多く、日中は待ち時間がほとんどありません。


レンタサイクルの借り方・料金
自転車を持参しなくても、各島の主要港やターミナルに設置されたレンタサイクルステーションを利用できます。 最大の特徴は乗り捨て返却が可能な点で、 尾道で借りて今治で返す(またはその逆)ことができます。
クロスバイク
1,100円〜/日
最も一般的。初心者〜中級者向け。荷物はリュックまたはサドルバッグで。
電動アシスト付き
2,200円〜/日
坂道が不安な方・体力に自信がない方におすすめ。繁忙期は早期完売も。
ロードバイク
3,300円〜/日
速く走りたい方向け。事前予約を強く推奨。
タンデム(2人乗り)
要問い合わせ
一部のステーションのみ対応。要事前確認。
乗り捨て手数料:別の島・ステーションで返却する場合、1,100円の乗り捨て手数料がかかる場合があります(ステーションによって異なります)。
予約:春・秋の連休・夏休みは電動アシスト・クロスバイクが早期に埋まります。ウェブ予約を強く推奨します。
※料金・手数料は変更になる場合があります。最新情報は各レンタサイクルステーションの公式サイトでご確認ください。
主なレンタサイクルステーション
- 尾道港(尾道側スタート地点)
- サンライズ糸山(今治側スタート地点)
- 因島・土生港、生口島・瀬戸田港、大三島・宗方港ほか各島の主要港
おすすめ立ち寄りスポット
ただ走り抜けるだけでなく、各島に立ち寄ることでしまなみ海道の旅が豊かになります。 以下は特に立ち寄り価値の高いスポットです。

千光寺 本堂
尾道を代表する寺院。出発前に訪れたい定番スポット。

猫の細道
石畳の路地と猫アートが楽しい尾道らしい小路。
因島水軍城
村上水軍ゆかりの城。瀬戸内海上交通の歴史を学べる。
白滝山
山頂に並ぶ石仏群と多島美の絶景。体力に余裕があれば。
耕三寺・未来心の丘
大理石の丘は映えスポットとして必見。
瀬戸田サンセットビーチ
多々羅大橋を眺める夕景スポット。
道の駅 多々羅しまなみ公園
「サイクリストの聖地」碑。補給・休憩の定番ポイント。

大山祇神社
全国の山と海の神を祀る古社。国宝の武具が圧巻。
亀老山展望公園
来島海峡大橋を俯瞰できる絶景展望台。激坂あり。
よしうみいきいき館
鯛めし・BBQ・潮流クルーズ。来島海峡大橋のたもと。
サンライズ糸山
今治側のゴール・スタート地点。レンタサイクル返却はここで。

今治城
日本三大水城のひとつ。ゴール後に立ち寄れる観光名所。
初心者向け走り方のコツ
ブルーラインを頼りに走る
サイクリングロードの路面には「ブルーライン」と呼ばれる青い案内線が引かれており、これをたどるだけで迷わずルートを進めます。橋への上り口や島内の分岐点でもブルーラインが案内してくれます。

サイクリング用のサインを頼りに走る
路面の方向マークや島ごとの案内板、橋への標識、ナショナルサイクルルートのサインなど、しまなみ海道にはサイクリスト向けの案内サインが随所に整備されています。これらを確認しながら走れば、地図がなくても安心してルートを進めることができます。




橋の上り口はスロープ(一部急坂)
橋に上がるアクセス路は螺旋状のスロープになっており、長い上り坂が続きます。電動アシストでない場合は無理せずゆっくり上りましょう。橋の上は平坦で景色を楽しみながら走れます。
1日70kmは初心者にはハード
1日で尾道〜今治を完走する場合、休憩込みで7〜9時間かかります。普段自転車に乗っていない方には2日に分けることを強くおすすめします。生口島・大三島あたりに宿泊施設があります。
補給は島ごとに計画的に
橋の上には当然コンビニや自販機はありません。各島の港周辺・道の駅・集落のコンビニで水分と食料を補給してください。特に夏は熱中症対策のため、こまめな水分補給が重要です。
帰りの交通手段を先に決める
今治→尾道(または逆)の帰り方は主に3通り:①フェリー(バイク積込可)、②電車(JR予讃線で松山乗換)、③高速バス。輪行(自転車を袋に入れて電車に乗る)も選択肢のひとつです。

ベストシーズンと服装
春(3月下旬〜5月)
最適シーズン。気温が穏やかで桜・新緑が美しい。GWは混雑・レンタサイクル予約困難に注意。
秋(10月〜11月)
春と並ぶベストシーズン。空気が澄んで眺望が良く、気温も走りやすい。
夏(7月〜8月)
海と島の景色は最高。ただし日中の暑さは過酷で熱中症リスクが高い。早朝出発が基本。
冬(12月〜2月)
空気が澄んで景色が良い。防寒対策が必須。降雨日は路面が滑りやすい。
服装は重ね着が基本です。橋の上は風が強く、島の中より体感温度が下がります。春・秋でも薄いウィンドブレーカーを持参することをおすすめします。
持ち物チェックリスト
必須
- ✓ヘルメット(レンタル可の場合も)
- ✓日焼け止め
- ✓飲料水(最低1L)
- ✓スマートフォン・モバイルバッテリー
- ✓現金(島内はカード不可の店も)
- ✓雨具・ウィンドブレーカー
あると便利
- ✓サイクルグローブ
- ✓サドルバッグ・リュック
- ✓輪行袋(帰りに電車で戻る場合)
- ✓日焼け対策(アームカバー・サングラス)
- ✓補給食(ゼリー・バー等)
- ✓救急セット・絆創膏
関連ページ
